コロナ禍の数年間、インディペンデントシアターでは特に慎重に劇場を運営してきました。政府の対策や、業界の動きよりも、より慎重に。特に公演の中止・延期で一番打撃を受ける公演主催者の方のリスクを考えてきました。
たとえば、客席内でのマスクの着用は世間での解禁から1年以上様子をみてきました。
健康と安全の為にはしている方が良いと思っても、周囲では解禁されている中、劇団からお客様にはお願いしづらいだろうと考え、劇場側のルールとしてキープする事で、劇団を守る事が出来るかもしれないという要らぬおせっかいでした。
コロナの問題はまだ完全に解決したとは思えませんが、そろそろ要らぬおせっかいも充分かなと思える状況にはなってきたと感じています。
しかし「喉元過ぎれば熱さを忘れる」のが人間です。今回の教訓や経験が、平時の劇場でも活かされ、忘れられる事のないように、インディペンデントシアターでは、「緊急時」のガイドラインを運用停止し、新たに「平時」のガイドラインとして、「劇場での健康のためのガイドライン」を劇場利用者と観客の両方に向けて策定しました。
強制力を発揮するものでは無く、普段からこうしておく方がみんなが劇場で安心して過ごせるよね?というものになっています。
劇場に観劇に来られる際、劇場を利用される前に、時おりチェックして頂いて習慣化し、次のトラブルの際にも慌てることなく対応していけるようになればと思います。
●劇場での健康のためのガイドライン
●今回の主な要点
・感染症対策の為のいわば「緊急時の」ガイドラインは運用終了
・平時の為の「劇場での健康のためのガイドライン」を新たに策定
・劇場施設内でのマスク着用は、任意とするが引き続き推奨
・その他、感染症対策の為の制限事項は基本的には終了
・炊き出し等に関しては、食品衛生上と火元管理の関係から別途ルール化
・客席最前列の設定(増席)に関しては、消防法上のルールを厳守すること