2010年01月02日

千年王國応援コメント!

全国各地の演劇関係者からも熱い応援を受ける千年王國。
大阪公演に向けて皆様から頂いた応援コメントを一挙ご紹介!

[コメントいただきました!]
■水本剛(特攻舞台Baku-団 改め ステージタイガー)[大阪]
■坂本見花(浮遊許可証)[大阪]
■笠原希(righteye)[大阪]
■植村純子(劇団衛星 制作)[京都]
■サリngROCK(突劇金魚)[大阪]
■小室明子(NPO法人コンカリーニョ)[札幌]
■北村功治(Kiyaya505 代表)[北九州]
■泊篤志(飛ぶ劇場 代表・劇作家・演出家)[北九州]
■高崎大志(NPO法人FPAP事務局長)[福岡]
■すがの公(ハムプロジェクト 主宰・脚本・演出)[札幌]
■弦巻啓太(弦巻楽団 主宰)[札幌]

さぁ、いよいよコメントスタート!熱いメッセージを受け取って下さい!
水本剛(特攻舞台Baku-団 改め ステージタイガー)[大阪]

キャプテン翼において北海道代表といえば、ふらの中学校。
中心は荒鷲と呼ばれる熱血キャプテン、松山光。
雪原で鍛えた足腰で、スタミナの強い、パスワークに長けたチームでした。
僕にとって、北海道の演劇とはそんなイメージでした。「以前」までは。

「以前」、千年王國さんが大阪に来られた時、僕は客席にいてました。『イザナキとイザナミ』という作品だったと記憶しています。
確か、古事記に載っている神話であり、ラブストーリーだったような気がします。
これほど作品記憶が曖昧なのは、別につまらなかったわけではないです。
むしろ逆で。
覚えているのは、舞台上を所狭しと走り回る一人の女優と、世界観を彩 る不思議な楽器を演奏する男性の姿です。
ともすれば、耽美な日本の誕生を描いているのに、汗まみれで、エネル ギッシュ。それが鮮明に脳にこびりついています。

情熱的で芸術的。たった一人で世界を突き抜けはった。

キャプテン翼は参考になりませんでした。
あっていたのは、作演出家の方が松山君ばりに熱血な点だけでした。
前説したと思ったら、いきなり地を這うイーグルショット(太鼓叩いて 暗転)打って、客席痺れさせてはりました。最高。
今回は劇団代表作ということで、どんな必殺シュートでゴールネットを 突き破ってくれる事やら。
僕の心臓はキャッチしたくてウズウズしとります。
そしてそんな松山君…やなくて、千年王國さんが10周年。おめでとう ございます。
しかしです。
千年には990年あと頑張ってもらわないといけません。2999年に、さらにお祝いさせて下さい。

水本剛(ステージタイガー
「特攻舞台Baku-団」の旗揚げからほぼ全作品の戯曲を執筆。「精神障害」や「福祉」など重厚な社会的テーマの作品を、徹底した取材に基づいて戯曲化。そのくせ中2レベルの下ネタやコテコテのギャグをも盛り込み賛否両論を巻き起こす。一心寺シアター倶楽753企画「優秀脚本賞」、第一回スーパーシナリオグランプリ「審査員奨励賞」などを受賞。劇団としても2008年シアトリカル應典院space×drama2008で最優秀劇団に選出。2009年夏の公演をもって特攻舞台Baku-団を解体し、新たにステージタイガーとして始動する。
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坂本見花(浮遊許可証)[大阪]

千年王國。贋作者(がんさくもん)。その名前は私にとってちょっと特別なものになっています。

「北海道にとってもいい劇団があるから」と勧められて、覗いてみたホームページ。そこで見た『贋作者』の舞台写真に一発でヤラレました!
一級の職人技ものの美術や小道具、写真からでもムンムン伝わってくる役者さんたちの熱い色気、中でも圧巻は、舞台を生き物のようにうねる紙と、それを見据える絵師のまなざし!ちょうど「絵師」の話を舞台にしたくて仕方なかった私にとって、その作品世界はまさに「私こそが書きたかった!」と歯噛みするモノだったのです。

『イザナキとイザナミ』の大阪公演の際、ちゃっかり打ち上げにお邪魔させてもらいました。どこの馬の骨かもわからない私を、カンパニーの皆様は本当に暖かく迎えてくださり、まるで田舎のじいちゃんばあちゃんちに帰ったときのようにくつろいでしまいました(私にとっては驚くべきことです)。
人に対して、どこまでも開かれている――それが、橋口幸恵さんの印象です。
だからこそ橋口さんのつくる作品からは人肌のぬくもりと繊細な息づかいを感じることができるのだろうと思います。
『贋作者』の世界にじかに触れることができる日を、心待ちにしています。

坂本見花(浮遊許可証
2003年「浮遊許可証」を旗揚げ。観る者の心に爪痕を残す、リアルな痛みと独自の空気感をもったファンタジーには定評がある。ゆるやかなペースながら着実に良質な作品を上演し、インディペンデントシアター主催の一人芝居フェスに度々招聘を受けるなど、企画公演にも積極的に参加し、05年に製作した片岡百萬両(ミジンコターボ)との一人芝居「夕暮れ鬼とテディベア」は、観客・創り手の両方から絶賛の評価を受けた。
昨年「プロダクションI.G×マッグガーデンコミック大賞:原作部門」入選。現在Yahoo!コミックス内の「EDEN&ブレイドコミックアーカイブ」にて戯曲形式の漫画原作『冥途の穴〜羽衣は帰り来たりき!』を連載中。
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笠原希(righteye)[大阪]

私がこれまでその方の作った作品を見る前にお会いして、お話しただけで、「この人の作る作品は面白くないわけがない」と思った方がお二人います。そのうちのお一人が橋口幸絵さんです。(ちなみにもうひとりは柿喰う客の中屋敷法仁くんです)。
初めて会った時にそのダイナミックな身体から放たれるパワーと面白すぎるおしゃべりに圧倒されて、私と同じ思いをして、作品を見たいと思ってくれる人がきっといるだろうと考え、大阪公演の宣伝のための映像上映会を急遽、「橋口幸絵トークショー+上映会」にしました。橋口さんの「そこまで赤裸々にしゃべっても大丈夫?」と聞く人が心配するようなプライベートの恋愛話を交えた作品解説のトークショーはやっぱり面白くって、大盛況。その後のお客様も交えた飲み会も遅い時間まで大いに盛り上がりました。
橋口さんと何度かお酒を交わし、橋口さんの過去のドラマのような恋愛をたくさん聞いてから、初めて作品を見ました。舞台上には本人はもちろん登場しないのに、そこには女「橋口幸絵」がいました。あれだけのパワーとエネルギーを持った人が自らのすべてをささげて、舞台を作っているのですから、舞台上の二人の演者から静かに放たれる、あふれるほどのパワーに圧倒されっぱなしで、息をしていることも忘れるようで、同時に「やっぱり私の直感は間違ってなかった。」と確信しました。
今回大阪で上演する作品は、劇団の代表作だそうです。次は舞台上でどんな「橋口幸絵」を見せてくださるのか、飲み会での橋口さんの弾丸トークも今からとても楽しみです。

笠原希(インディペンデントシアター 劇場制作 / righteye
大阪府出身。高校卒業後、銀行に就職するが、何を血迷ったか4年で退職し、役者の道へ。いくつかの劇団を経て、29歳の時にフリーの舞台制作としての活動を始め、2005年、インディペンデントシアター劇場制作となる。劇場外でも売込隊ビームやMASTER:Dをはじめ劇団の制作をするなどバイタリティー溢れる活躍が目立つ。2008年、それまでの関西圏折込代行業務を拡張する形で演劇制作会社 株式会社righteyeを設立。
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植村純子(劇団衛星 制作)[京都]

劇団千年王國さんには、私たちが札幌で公演をした2008年1月に、大変お世話になりました。札幌でのことは、いまでも楽しかった想い出として私達の中に残っています。
その時のご縁もあって、昨年大阪で「イザナキとイザナミ〜古事記一幕〜」を拝見させていただきました。大変感動しました。いろいろな人から「良いよ!」とオススメの言葉を聞いていたのだけど、その通りでした。
観ている間に色々いっぱいのことを考えていて、すごく気持ちが高まってた気がする。けど、見終わった後にそれを言葉にしようとしても、うまく思い出せない。そういう、「激情」みたいなものを覚えました。
他地域から関西に来た劇団の公演を観ると、私は、次はその劇団の本拠地で公演を観てみたいと思うことが多いのだけど、この時はそれを思わなかった。それがこの劇団の作品が持つ「普遍性」ということなのかもしれない、と感じました。
私たちも、全国各地での公演に取り組んでいるので、札幌からこうして公演に来てくれる千年王國さんの活動は、大変気になるし、公演を拝見していろいろ勉強させてもらえた気がしています。
今回、また来てくれる!という報を聞いて、すごく嬉しく思いました。彼女らが「大阪に来てよかった」と思って帰ってくれたらな、と思う。そして多分、公演をご覧いただいた方には、私と同じように「来てくれてよかった」と思ってもらえるだろう、とそう思います。楽しみです。

劇団衛星
京都を拠点に全国各地で活動。既存のホールのみならず、寺社仏閣・教会・廃工場等「劇場ではない場所」で公演を数多く実施している。また、「演劇の持つポテンシャルの社会的有用性」に着目し、コミュニケーションティーチング等の分野でも幅広く展開中。 次回公演は未定だが、各地での公演を計画中です。
劇団衛星 http://www.eisei.info/
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サリngROCK(突劇金魚)[大阪]

去年、相内さんに紹介されて拝観させていただいた舞台は、意外でした!意外にも「ぎゅっと固まった」印象の作品でした。
in→dependent theatreは、「パアッとひらいた」ような作品がよく行われてるという、勝手にそういうイメージを持ってましたので、意外でした!どんどんギュウギュウ固まって、その中では、メラメラ燃えてる、感じでした。2人芝居という濃密な感じはもちろんで、生演奏のあの和風の音も、ドンドン内側へ連れてかれるような音だったので、尚更でした。次回は大掛かりな美術で会場は2ndだと聞きました!ひらかれてるんでしょうか!?それとももっと巨大なものにギュウギュウ詰め込まれるんでしょうか!?
あと、終演後のアフタートークで演出の橋口さんが、「おいしいタコヤキ屋教えてください!」ってドカーンと言ってたのが印象的でした!素朴でアツいお人柄が出てました!?一緒においしいものを食べに行くと、とってもおもしろそうです!ていうか逆に、わたしも北海道へ行きたいです。北海道の演劇祭に行きたいです。北海道の相内さんのような劇場主さんが呼んでくれないかなあと思います。

サリngROCK(突劇金魚)
2002年、突劇金魚を旗揚げ。作家・演出家・役者・チラシのイラストを担当。突撃金魚は独特の関西弁のセリフまわしで「笑えて、でもちょっと毒がある」ポップでアンニュイな世界観を作り出している。設定は、ファンタジー要素ほんのり。登場人物は明るく病み気味。絵本のように、絵画的・視覚的に情景と感情を浮かび上がらせる。2008年「愛情マニア」で第15回OMS戯曲賞大賞を受賞、2009年「金色カノジョに桃の虫」で第9回AAF戯曲賞優秀賞を受賞。今関西で最も注目を集める女性作演出家である。
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小室明子(NPO法人コンカリーニョ)[札幌]

あれはもう2年前ですか、「イザナキとイザナミ」福岡公演の千秋楽。あの榮田佳子の芝居には本当に感動しました。何度か観た芝居なのに、ふと気がつくと涙が。心が震える感覚、こんなのに出会っちゃうから演劇はやめられないんだなぁ、と心底思った瞬間でした。
そこそこ長いこと演劇に関わっていますが、こんな体験ができることっていうのは残念ながらなかなかないもので。地元にそういうパワーを持った劇団がある、役者がいる、というのはとっても喜ばしいことです。どうだ福岡の人たちっ! と同じ札幌で演劇に携わるものとして、誇らしく思ったりもしたものでした。
千年王國には、これからも老若男女問わず時には人種も問わすたくさんの観客の心を揺さぶる作品づくりを望みます。そういうことができる人たちって、そう多くないんじゃないかと思うので。
大阪でもかっ飛ばして来て下さい。

小室明子(NPO法人コンカリーニョ
札幌の劇場『コンカリーニョ』に所属しながら、札幌福岡演劇交流プロジェクト「Meets!」といった地域間の交流を深めるプロジェクトの企画・運営を行うなど、全国的に活動を行っている。今回、当劇団の10周年を祝う為札幌演劇界を巻き込んでお祝いしてくださるという、大変ありがた〜い企画「トリビュート!千年王國!!」 のプロデューサー。
トリビュート!千年王國!! http://www.concarino.or.jp/tri-sen/
NPO法人コンカリーニョ http://www.concarino.or.jp/
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北村功治(Kiyaya505代表)[北九州]

劇団創立10周年おめでとうございます。劇団活動での10年なんて「気がつけば」って感じでしょうけど。
ワタクシが千年王國を初めて知ったのは、飛ぶ劇場が札幌で2007年に公演を行った時で、打ち上げにいらっしゃってた主宰の橋口さんと軽く挨拶を交わしたんですけど、その挨拶の数時間後には橋口さんはべロンベンロンで、その数ヶ月後の千年王國福岡公演の打ち上げの時にもベロンベロンで、さらに、数ヶ月後に札幌で再会して飲んだ時にはベロンベロンを通り越してズルンズルンに成られていて…。3回も続いてしまうと、流石にワタクシ的に「そういった類のイキモノ」と刷り込まれちゃって、昼間にシラフの橋口さんと話すと、普通?ってなっちゃうんですね。
あれ?ワタクシは橋口さんをどうしたいのか?陥れたいのか?違う、違う。えー、みなさんに何を伝えたいのかといいますと「橋口の前にアルコールは出すな!」ではなく、そんな(アル中の)橋口さんの創り出す作品は凄いよ!!ってことです。破綻した人が、破綻したまんまをぶつけるって日常生活では大迷惑だけど、演劇ならあーら不思議。素敵な行為になるんですよ!
ヘンな薬をやって世の中に迷惑かけるくらいなら、千年王國の芝居を観てキメてください。ガツンとキマリますよ。
橋口さんへ:西成のドヤに宿泊するのはやめた方がいいと思います。
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泊篤志飛ぶ劇場 代表・劇作家・演出家)[北九州]

千年王國というか作・演出の橋口を知ったのは『SL』という作品が最初で、劇作家協会の新人戯曲賞の1次選考で戯曲を読ませてもらった。ノスタルジックであると共に骨太な作品で、こりゃあ男性が書いたものだろうと思っていたら女性の作であった、という事で良く覚えている。その後、自分の劇団が札幌公演をする時に橋口さんにお会いして、「あの作家さんですか!」と相成ったのだ。そこから「今度、福岡公演をするのでチラシにコメントください」とか「アフタートークに出て」とか色々依頼を頂き、こりゃあDVDでもいいから何か観ないとって『イザナキとイザナミ』をDVD見せてもらって、でもこれが面白すぎて、「あとは本番の舞台でちゃんと観たい」と途中でDVD観賞を中断した。で後日、ようやく生の舞台でお会いしたのだ。今度は非常に"女性"を感じさせる舞台であった。千年王國の世界はデッカイ。歴史とか伝説とか性別とか時間を軽く越える。そして観る人それぞれが歴史や伝説の一部であるかの様に物語が傍に居てくれる。その居姿はでも、近所の世話好きなオバちゃんとかオイちゃんとか、そういった類の下世話な感じである。決して演劇的センチメンタルな感じではない。ドーンと来い!とでも言いたげな、あの橋口さんの躯体から繰り出される世界に身をゆだねる体験は、演劇の持つ原始的な悦びそのものではないだろうか。(注:但し橋口さん、突然北九州にやってきて「あなたに抱かれる為に来たの」とか言うのやめてください。困りますから。)
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高崎大志(NPO法人FPAP事務局長/九州地域演劇協議会理事)[福岡]

千年王國が2008年1月に初福岡公演をしたのが、千年王國さんと知り合ったきっかけです。その公演は、札幌福岡演劇交流企画「Meet's 2007!」という企画の一環で、札幌と福岡でいろいろな演劇交流の公演やワークショップがおこなわれました。
私は、福岡で公演受入のお手伝いをいろいろとしておりました。ちょうどその時、私たちNPO法人FPAPが運営する小劇場「ぽんプラザホール」に、他県の劇団の公演が続くことから、他県のカンパニーの連続上演という企画にして、PRした記憶があります。
「イザナキとイザナミ」は、演出の橋口さんが、演出者協会の新人演出家コンクールを受賞した時の作品でもあり、作品はみていないながらも、作品のクオリティについては安心していました。それが、公演を見ると予想以上のクオリティ。多彩な演出や魅力ある役者にすっかりと引き込まれました。
二人芝居であることや神話を題材にした所など国内にとどまらず、海外での上演に耐えるものだと思いました。
作品は予想以上でしたが、実際にお会いした橋口さんも予想以上でした。今ならば肉食系女子という便利な言葉がありますので、それを使わせてもらいますが、「ギリギリ社会生活を営める最強肉食系女子」とでも表現させてもらいます。福岡での飲み会を、男性では、飛ぶ劇場代表の泊氏と私で迎え撃ったことがありますが、あーもすーもなく蹂躙されるという結果に終わってしまいました。
千年王國さんが大阪で本公演をおこなう予定があると聞きました。私の弱いところは、千年王國さんの二人芝居しか観たことがないということです。これは大阪の皆さんに先を越されてしまいそうです。
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すがの公(ハムプロジェクト 主宰・脚本・演出)[札幌]

演劇企画運営団体・札幌ハムプロジェクトを主宰しております、すがの公です。
"宿敵"劇団千年王國のご紹介文を任されましたので書いてみてます。本州に比べると北海道の演劇人口は随分少なく、平成不況の荒波の中、札幌でここ10年真面目に活動してるカンパニーは二桁を切ったような気がします。そのわりに近年、道外公演が活発です。演劇の歴史をさほど持たない北海道の演劇人は最近、少ないながらも頑張ってます。劇団千年王國も10周年を迎えたそうで、2010年1月に大阪公演、本当におめでとうございます。
最初に千年に出会ったのは2001年『COLORS』という芝居で、小さな札幌でクサクサしながら自分の劇団をやってたその頃、作品はとても面白くて新鮮で、僕は勝手に「敵が増えた敵が増えた」と嬉しくて、アンケートに何やらたくさん書き殴った事を今も覚えてます。以来、僕の中で"宿敵"の位置に収まった千年王國は8年経ってなお異彩を放ち続け、宿敵ながらも「とにかくずっと頑張って欲しい」と思わせてしまう劇団です。芝居の中身についてはあえて書きません。皆様、大赤字に見舞われ活動休止に橋口さんが追い込まれないよう、僕の代わりに大阪公演を観てあげてください。

すがの公(ハムプロジェクト
1998年劇団を設立。以後札幌だけでなく、東京を始め全国でも活動を繰り広げている。現在主管である「劇団SKグループ」は活動休止中だが、企画運営団体「ハムプロジェクト」で、東京の芝居人達と一から作品を作る「東京の人」 や、少人数で全国を巡演する「skc」 などの企画上演を行いその活躍はとどまるところを知らない。大阪では11月2日(月)ウイングフィールドにて上演されたばかり。
ハムプロジェクト http://ham-project.seesaa.net/
劇団SKグループ http://www1.plala.or.jp/skg/
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弦巻啓太(弦巻楽団 主宰)[札幌]

劇団千年王國は1999年、20世紀も終わる頃旗揚げされた、誕生からしてすでに壮大な宿命を感じさせる札幌随一の実力劇団だ。その作品世界は一地方劇団の尺度を大幅に超えて、壮大にして豪華。非日常的空間へと引き込む華麗な演出で、あっという間に札幌を代表する劇団となった。
その後は代表であり演出家の橋口幸絵が若手演出家コンクールで最優秀賞を受賞したり、目覚しい活躍を続けているが、ここでは具体的に作品について触れたいと思う。
千年王國の作品は大きく分けて二つに、第1期・第2期に分かれる(もちろん現在のところ、だ。今後第3期、第4期が産まれることは旺盛な橋口の表現衝動から想像に難くない)。それは緩やかな作風の変化、作家性の変化ともいえるが、その第1期のラストを飾るのが「贋作者」だ。
橋口にとって初めて大々的に「史実」を織り交ぜ、虚実を掻い潜るスリルと、痛快さに満ちた作品は、溢れんばかりの日本美術で彩られた舞台美術と合わさって、前人未到の芸術的・エンターテイメント的境地に達していた。個人的見解を述べれば、橋口自身この「贋作者」を越える作品を創造できていない。いや、もっとぶっちゃけて言おう。単純に、僕はこの作品が一番好きなのだ!ああ、それはもう好きだ!狂おしいほど。嫉妬で焼け焦げるほど。
「イザナギとイザナミ」の100倍好きだ。断っておくが、「イザナギとイザナミ」だってもちろん好きだ。それでも、「贋作者」には遠く及ばない。
千年王國はこれ以後も、「マリコの暗号」や「六号船」、「SL」など、史実を織り交ぜた作品を多く上演している。「イザナギとイザナミ」だって史実と言えるかもしれない。
ただ、「贋作者」を最後に、橋口は第2期に向かうように作風を変化させてきた。
それは橋口自身がよく口にする「普遍性」と言う言葉と無関係では無いだろう。
「普遍性」と言う言葉をどう解釈するか難しいところだが、自身から聞いた感触から、ここでは「どの時代でも、どの人にでも伝わる、変わらないもの」と、設定させてもらって本文を進めたい。
千年王國は「贋作者」以降、普遍性を高めるように物語の抽象性を濃くして行く。それは人間関係における愛憎と言った本質的な構造だけを掴み出し、物語を成立させる作風として表れる。それこそが「普遍」であると。遊戯祭07で最優秀賞を受賞した「ファイト!」はその際たる物だ。最小限の人間関係、あなたとわたしの距離を表す最低限の言葉、削り取られた具体性、それらを橋口の演出力で見事に一編の歌に仕立てた作品が「ファイト!」と言えるだろう。
近作では再びファンタジー色を強くし、より「普遍性」だけで、余計なものの無い作品の創造を試みている。既存の設定で余計なもの(時代によって変わり行くもの)が介在するなら、全くの新しいもので物語を構成する。現実的な日常会話よりも、重要な内面的告白で埋め尽くされた脚本。全ては、より強く、より誤解無く我々と繋がるように。
最新作は「愛する人を失うという世界共通の悲しみについて」。
橋口自身が希求する「普遍性」が滲み出てるタイトルだ。

それでも、正直僕には「贋作者」の方がずっと普遍的な作品に思える。
正直、第2期の千年王國に賛辞は感じても、胸の奥にズバッと入り込む感動は感じたことが無い。僕自身脚本を書くからかもしれない、けれどもあの抽象性にスリルは感じない。
僕には「贋作者」の美術や、贋作作りに向かう主人公の葛藤とゾクゾクする官能、主人公がぼやいた「あの禿げ!」と言った台詞、そんな「本質の外側」が愛しくてたまらない。確かに、あの時代、設定、風習因習は正確に伝わりにくいかもしれない。でも、あの中でもがく登場人物たちの姿は普遍的だ。
時代は変わる。世界も変わる。例えば、岡村靖幸の名曲『カルアミルク』の中の一説、「ファミコンやって、ディスコに行って」。確かに、今この時代を表す単語ではない。でもこの曲を愛し、この曲の切なさを胸の奥で受け止める人は永遠に居続けるだろう。

もっと言えば、橋口の作品はずっと以前から普遍的だ。
生と、死と、愛と、悲しみと欲望。いつだって千年王國の作品の核と成っていたそれらは、いつの時代の、どの人間にも繋がるだろう。「世界共通」なんて断る必要なく、すでに、充分に。
「贋作者」はそれらが、巧みな物語と渾然一体となった空前の芸術であり、絶後のエンターテイメントである。

弦巻啓太(弦巻楽団
2006年「死にたいヤツら」 で遊戯祭06最優秀賞受賞、並びに札幌劇場祭大賞を受賞。2009年「神の子供達はみな遊ぶ」 で「カラフル3」 に初参加するなど全国でも活躍中!先日、帯広での学校公演を終えたばかりの弦巻楽団の近況はコチラ→http://www.t-gakudan.com/
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posted by アイウチ at 21:03| 大阪 ☀| Comment(0) | TrackBack(1) | 劇団千年王國 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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