2010年01月15日

千年王國の10年

昨年劇団10周年を迎え、今年1月末、再び大阪に上陸する劇団千年王國。
本拠地札幌では、10周年を記念するトリビュート演劇祭「トリビュート!千年王國!!」が開催されるほど、愛され評価されています。
その10年の歴史を作品と共にご紹介!
(出演者による思い出コメント付き)

1999年10月「花」
at:日食倉庫コンカリーニョ(札幌)

戦時下の工業都市『ハニービータウン』で肺病のサナトリウムから逃げ出した少年と肺病を患う少女が残り少ない命の一瞬を写真に撮り続ける。厳しい生活の中、二人を取り巻く人々が様々な思いを胸に必死に生きていく群像劇。
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・当時、舞台セットも自分たちでつくっていたが、素人判断でペンキの油性と水性の溶剤をまぜてしまい、大勢でラリる。
・女優の一人が体調不良で稽古を休みがちだったのだが、何とか本番終了。その半年後、誰も知らない間に彼女は出産をしていた。今考えても恐ろしい…。

2000年8月〜9月「星空発電所」
at:日食倉庫コンカリーニョ(札幌)

少年が夏休みのアルバイトに選んだのは"膨張し続ける夜空を埋める星屑を作り出す"工場、星空発電所だった…。代表・橋口幸絵の学生時代の再演作。明るく軽快なダークファンタジー。
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・代表であり作・演出の橋口が当時好きだった量子物量学マニア人を口説き落とす口実に書いた作品。
・照明さん、照明効果のためにとセットにドリルで勝手に穴を開け、美術さん、次の日愕然とする。

2001年4月「ニライカナイ」
at:日食倉庫コンカリーニョ(札幌)

ガジュマルの精・キジムナーに守られ平和に暮らす南島に罪人のザンが流れ着く。島の娘・ヒルコ結ばれ幸せに暮らすが、ザンが持ち込んだ稲は島に疫病をもたらし、人々を不幸へと導いていく。南国のセットにラストは2トンの水が舞台を洗い流した。
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・キジムナー役の役者、役に入り込みすぎて風貌までキジムナーに。地下鉄に乗ると半径一メーターは誰も近寄らず。
・2tの水を本番中に降らせ劇場を水没させこっぴどくしかられる。役者も数名、舞台で溺死しそうになる。

2001年9月「COLORS」
at:演劇専用小劇場BLOCH(札幌)

銭湯で働くイサムは、地下のボイラー室で記憶を保てない少年パンタと働かされる。そこに住む犯罪者『COLORS』と触れ合い、記憶を取り戻したパンタとイサムを待ち受けていたのは、前世の悲しい記憶だった。
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・大失恋した代表・橋口が室蘭の製鉄工場をみて感動し書いた作品。
・役者、演技指導といわれ、土を食わされる。一同、演出に対して軽い殺意を覚える。

2002年5月「贋作者」
at:日食倉庫コンカリーニョ(札幌)

父を継ぎ伝統的な絵師の「兄・清一郎」と金の為の贋作作りに精をだす「弟・雁次郎」。血のつながらない兄弟の確執を軸に、人々の利権と嫉妬がからみつく。いつしか真実を知った二人は地獄へと転がりおちてゆく。
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・外部スタッフが「ちゃんと保険かけなさい」と心配したほどの壮麗な小道具類は、実は80%100均素材で作った作り物。 そして壮麗な衣装までが、実は一部木工用ボンドで作られていた。
・当時の小道具スタッフが、はまりすぎて本当に浮世絵を彫る
・実は色々あって、本番直前までは主役は代役だった(そんな代役の彼も今回ははれて出演します。)

2002年10月「永久機関物語」
(捨犬ワルツ 劇団千年王國プロデュース)
at:演劇専用小劇場BLOCH(札幌)

「人間合格クラブ」を名乗り社会の変革を訴える青年達の思い、怒りや悲しみを、一人の男が「永久機関物語」という名の一冊の絵本に書き綴り続けた。ニライカナイやCOLORSに出演した柴田智之脚本、橋口幸絵演出のプロデュース作品。

・狭い劇場で過去最多の出場者数の上、暴力的なシーンあり踊りありと動きまわり続けていたため、本番中酸欠になる役者多数。翌日より小道具部から酸素スプレーがプレゼントされる。

2003年6月「マリコの暗号」
at:ポルトホール(札幌)

上海事変の実態を探るべく領事館に潜入していた新聞記者は、書記生・伊藤から暗号を渡される。その暗号には愛する人救うための伊藤と「マリコ」のもうひとつの企みが隠されていた。初めてリアルセットを組み、実在する一人の女性を描いた作品。
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・大掛かりのセットゆえ作成が間に合わず、セットがゲネ直前まで劇場に到着せず。スタッフ焦る。
・役者全員、人生初社交ダンスを習う。毎日筋肉痛。

2003年8月「SL」
at:札幌市教育文化会館小ホール(札幌)

廃線が決まったSL9600型。さまざまな人々の思いを乗せながら最後の日を出発したSLは時代を逆行し、自分がうまれた昭和元年へと走馬灯の旅をさかのぼる。シンプルなセットにSLが走る姿を役者の肉体のみで演じた。
・初めての公共ホールでの公演。勝手がわからずまごまごする。
・衣装が「合皮」で、ほとんどの役者が本番中脱水症状をおこす。

2004年9月「六号船」
at:ターミナルプラザことにPATOS(札幌)

妻の持つ血病のため体を交わらせることのできない夫婦の話[一話目]、自殺した兄のかつての恋人が人形浄瑠璃で兄の思いを告げようと妹のもとに現れる、かなわない思いを抱えた兄弟の話[二話目]、無名のまま南島で朽ち果てた画家と、その弟を支えた姉との50年に及ぶ歳月の話[三話目]三話オムニバス。
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・死んだ弟を海に投げるシーンを体感してこい、と演出に言われ、近くの川へ。本当に土手を引きずり、弟役を沈めるフリをしていたら、段々楽しくなって皆で泳ぎだし、終いには流されそうになる。危ない。[第一話より]
・三話の出演者の役者は、天井からはしごで降りてくる演出のため、一時間以上天井にとじこめられていた。

2005年1月「SL」
at:ポルトホール(札幌) / 東京芸術劇場小ホール1(東京)

03年から大きく改稿。父性の喪失を軸に、消えていった蒸気機関とひとつの家族の交錯を描いた物語。最終運行のSLに乗り込んだ女は逆行の時間の中、自分の先祖が父親不在の歴史をもつことを知る。札幌市民芸術祭 奨励賞受賞作品。東京国際芸術祭リージョナルシアターシリーズ参加作品。
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・チラシ撮影で郊外の公園にSLを探しに行くもどこもかしこも冬囲いされ撮影できず(雪からSLの車体を守る為、冬はシートに包まれる)一同焦る。5件目やっとたどり着いた公園で、冬囲い直前のSLを発見、作業のおじさん達に待ったをかけ何とか撮影。
・橋口の幼少時代をシンクロさせた作品だが、それを東京で観た橋口の母が「そんな事を考えていたのね…」と言葉すくなだったらしい…。

2005年11月「樂園」
at:さっぽろ村ラジオ 石造りたまねぎ倉庫(札幌)

活動写真の黎明期、一人の少女がさらわれた。彼女がたどり着いたその会社には、"匂い"で活動写真作るという、不思議な調香師が住み着いていた。激動の時代を潜り抜けた活動屋たちと、一人の天才をめぐるエンターティメント活劇。
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・公演するにあたり初のオーディションを開催。なぜか集まった人達は一人も千年王國の舞台を見たことがない人達ばかりだった。何故??
・大掛かりな仮設仕込み。電気容量が倉庫にあるものでは足りず、工事用の発電ジェネレータを使用。東区の夜空に発電機の轟音がなり響いた。

2006年3月「イザナキとイザナミ〜古事記一幕〜」
at:下北沢「劇」小劇場(東京) / 演劇専用小劇場BLOCH(札幌)

世界のはじまり、まだ天と地がしっかり固まらずくらげのように浮いていた頃、「イザナキとイザナミ」 という二人の神がお生まれになる。二人は一つの体に二つの心がすまう、唯一つのものであった。「古事記物語」の序章「イザナキとイザナミ」 のくだりを大胆に脚色し話題をよんだ作品。「若手演出家コンクール2005参加、最優秀賞・観客賞受賞作品」
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・本当は、矢代静一氏の「弥々」を上演しようとしたが上演許可が下りず、本番二ヶ月前まで作品内容が決まらず、役者もスタッフも演出本人も一同ドッキドキ。
・この作品を観る為に大阪から来ていたin→dependent theatreプロデューサー相内氏が橋口作品に一目ぼれ、現在に至る。
・優勝でいただいた50万だが、劇団運営資金と橋口の借金に消える。

2007年3月「スワチャントッド」
at:下北沢「劇」小劇場(東京) / 生活支援型文化施設コンカリーニョ(札幌)

モールスで生計を立てる姉妹の家に家庭教師のトッカがやってくる。モールス信号でしか話さない妹の先生となったトッカは言葉が通じずとまどうが、会話の中にスワチャントッドのリズムを見つける。既成の音楽を使わず全ての効果音や音楽をコップなどの日常品や肉体で奏でた。
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・二度目の東京公演、役者・スタッフ共に宿泊地がバラバラだったので、集合場所はいつも下北沢のファーストキッチン。最終日には皆メニューを覚えていた。
・役者村上の母と榮田の母と演出橋口の母の熱い差し入れ合戦が連日繰り広げられる。母強し。肥えるオレラ。
・札幌公演では、セットがありえないくらい大幅に変更。

2007年11月「ファイト!」
at:生活支援型文化施設コンカリーニョ(札幌)

札幌の演劇祭「遊戯祭」 が復活。07年のテーマである中島みゆきの歌をテーマに4つの団体が独自の世界を繰り広げた。「ファイト!」では、役者自身が抱えるさまざまな問題を、演出・橋口が一つのストーリーに仕立て上げ話題を呼んだ。遊戯祭07〜死ぬ気で遊ぶ 中島みゆき論参加、最優秀賞受賞作品。
・本編のラストに2mある梯子から役者たちが上っては飛び降りることを繰り替えすシーンがある。それ故当時の役者の体はあざだらけだった。結果役者達の中で再演したくない作品として君臨することに…。

2008年1月 Meets!2007
「イザナキとイザナミ〜古事記一幕〜」

at:ぽんプラザホール(福岡)/ 日向市中央公民館(宮崎)

06年の再演。福岡公演は、札幌福岡演劇交流プロジェクト「Meets!」参加公演。『古事記物語』の本場、九州での公演に挑んだ。この公演より「古事記シリーズ」としての活動を始める。
・橋口の故郷、宮崎での凱旋公演。橋口母が一回の公演で220人動員に成功。スーパー制作の称号を与えられる。
・福岡では連日飲み会。酢モツとラーソーメン、地鶏のたたきが大流行。
・福岡から宮崎への移動の車に、客演の福井氏が乗れず、一人泣く泣くJR移動。

2008年3月「花」
at:生活支援型文化施設コンカリーニョ(札幌)

旗揚げ時の再演。キャストを入れ替え、前回よりもさらに深みを増した作品と相成った。高校の芸術鑑賞会としても選出される。
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・主演の赤沼、小道具スタッフのおじいちゃんが大事にしているカメラを何度も落とす。が、全く壊れず。むかしのものってすごいなあ。
・役者・坂本、舞台の高台から落ちる。軽い打撲で済んでよかった。

2008年「千年ZOO」
at:札幌市円山動物園 野外ステージ(札幌)

アイヌ神話より「うさぎの起こり」「家出した犬」を上演。昔、動物が神様だった頃のお話を子供たちにわかりやすく、大人たちも楽しめる話に形を変え上演した。
・初の野外舞台。勝手をしらず、衣装の毛皮や小道具が風に飛ばされまくる。
・役者、子供たちの素朴な野次にビビル。

2008年9〜10月
「イザナキとイザナミ〜古事記一幕〜」

at:劇団千年王國稽古場(札幌)/ at:in→dependent theatre 1st(大阪)

五度目の再演。劇団の稽古場を劇場のように作り上げ、上演。また、翌月には念願の大阪進出を果たした。
・劇団初のアトリエ公演。20席ぐらいしか入らないところを、橋口の手腕で最終日は40席入れる。
・初の大阪公演。「泊まってはいけないあの場所」に全員で泊まり、かなりの確立で皆に心配される。なんともなかったけど。
・橋口は金欠の為、相内宅で寝泊りさせてもらう。50インチのTVがあった!!と大騒ぎ。メタルギアソリッド4をやったらしい。ちなみに大人の関係にはならなかったらしい。

2009年2〜3月
「愛する人を失うという世界共通の悲しみについての物語」

at:生活支援型文化施設コンカリーニョ(札幌)

白夜の街の大学院で雪の結晶の研究をするリュトーシュカは、結晶の配列を使ったメロディを作りあげていた。ある日、その誰も知らないはずのメロディがラジオから流れてきたのだった。雪の結晶と南海の水底をめぐる、喪失と再生の神話。
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・当初予定されていた重要な役「なまず先生」が一人の役者の降板によりなくなり、ファンタジー路線から、神話や民族性に基づいた愛憎ものへと話がガラッと変わってしまった。
・役者・坂本、舞台の角に足をぶつけ足の小指の骨を折る。それからニックネームは「ポッキー」 に決定。
・とんでもなく長いタイトルが、なぜかこの時期から札幌で流行る。

そして、2009年11月。
札幌にて10周年記念企画「トリビュート!千年王國!!」にて自らの代表作「贋作者」を再演。
みごと札幌舞台芸術賞 演劇大賞を受賞!
ついに、2010年1月「贋作者」で再び大阪に上陸!
ご期待下さい!!


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posted by アイウチ at 22:34| 大阪 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 劇団千年王國 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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