お亡くなりになられた方、家族を亡くされた方には、お悔やみを、被災された方には心よりお見舞いを申し上げます。
現地から離れた関西で出来ることは限られています。
何かしなくてはと急く気持ちと、今だからこそ落ち着いてという気持ちの間で揺れます。
特に、仙台は夏の一人芝居フェス「INDEPENDENT」のツアー先でもあり、多くの友人が暮らす土地です。自分も何度も訪れた仙台空港の惨状には正直震えます。
昨日はかなりの時間ツイッターに張り付いて、幸いほとんどの方の安否がTLなどで確認できましたが、今後の生活の苦労などを思うと言葉を失います。
私事ですが、私の実家も北海道で、当初ほとんど情報が入って来ませんでしたので、もしや東北ほどでなくても大きな被害を受けているのでは無いかと心配しました。
今も、ご家族や友人と連絡が取れず、胸を痛めているかたの心中をお察しします。
こんな時でもいつもの週末のように劇場は稼働しています。
関東の劇場では、設備点検や交通麻痺、節電などの為に上演を見合わせているところが多数ですが、被害の無い関西の劇場はほとんどが運営を継続しています。
こんな時ですが、インディペンデントシアターも通常通り公演します。
やはり表現者は表現をやめるべきでは無いと考えるからです。劇場に集う人で僅かでも経済が動き、遠回りでも復興への手助けとなればと思います。一番良くないのは、思考停止して何もしないこと、自分の意見を持たずに流されることだと思います。
もしも劇場で演劇を観て楽しんだり、何かを得たり、温かい気持ちになることができたら、あなたにできることを考えて、実行してみて下さい。それが演劇の力だと信じています。
劇場での募金なども検討しましたが、スタッフの少ない当劇場では、きちんとした管理の責任を果たすことが難しいため、自分が楽しんだ分募金したいと言う気持ちは、是非他の信頼のおける場所でお願いします。
劇場は、劇場の本業である、人が集って演劇に触れる空間であるという部分を大切に、その中で出来ることを模索したいと思います。そして、今起こっていることを冷静に受け止め、いざ自分たちの手の届く範囲で事が起こった時の為に学ぼうと思います。
関西では、大幅な節電の必要は無い(あまり意味がない)ようですが、かつ貧乏劇場なので普段から節電気味ですが、いっそう気を使いたいと思います。
昨日は「体があったまって事務所の暖房を切れるだろう」と考え昼食をカレーにしました(笑)
ちなみに、うちの劇場レベルの電気代だとお客様が各自の家に籠っているよりも、劇場に来て同じ空間で過ごされる方が、節電に繋がる試算です。
インディペンデントシアターは、こんな風に考えました。
もちろん色んな考え方や意見があって良いと思います。
うちの考え方や方針も変わるかもしれません。
でも「こっちが正しい」「それは間違っている」と他の意見を封殺することだけはやめて欲しいと思います。情報収集の為にTLをみていると辛くなる時があります。
特にこんな時だからこそ。否定の言葉は刺さります。心穏やかじゃない人が多い時だからこそ、つとめて平穏に。そんな意見もあるよねとお互いに受け止めませんか。
みんな困難におかれている人を心配し思いやる気持ちに偽りはないのですから。
誰も束縛せず、誰にも束縛されないのがインディペンデントシアター
今日も、明日もずっと、人生を豊かにする時間をお届けできますように…。
インディペンデントシアター・劇場プロデューサー:相内唯史
P.S.もちろんもっと時間がたって状況が落ち着いたらお手伝いできる事もあると思います。インディペンデントシアターは、その一つが「INDEPENDENT」全国ツアーの仙台公演になるのではないかと思います。慎重に現地の様子や意見、希望を聞きながら進めていきたいと思います。