2011年05月11日

札幌予選レポート

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先日、5/7(土)に開催されたINDEPENDENT札幌選考会において、9月に開催される「INDEPENDENT:2ndSeasonSelection / JAPAN TOUR in 札幌」でセレクション作品4本と競演する2ユニットが決定いたしましたので、ご報告いたします。

[9月札幌本戦進出ユニット]
●赤谷翔次郎(AND)「3」脚本・演出:亀井健(AND)
●今井香織「アフリカ産オスジロアゲハのメス」脚本・演出:イトウワカナ(intro)


9月さらに進化した作品と競演できることを期待しています。
この先は、予選会の様子をプロデューサー相内がレポートしたします。

予選会前日の5/6。相内が予選の為に札幌に到着したのはお昼過ぎ。
想定以上に肌寒く、直感で薄手のアウターを一枚購入しました。これ無かったら、今頃風邪ひいてたかも…。

会場となるターミナルプラザことにPATOSは、その名の通り札幌市営地下鉄の琴似駅の中にある劇場・スタジオ・ギャラリーの複合空間です。ちなみに本戦の会場である、コンカリーニョはJR琴似駅のお隣です。地下鉄とJRの駅は少し離れています。札幌本戦で初めてコンカリーニョを訪れる方はご注意下さい。

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相内が会場入りすると、既に客席と基礎舞台は組み上がっていました。スタッフのみなさま感謝です!
パトスの空間は、2ndを少し小さくした感じで、何だかとても居心地良い感じなのです。ちなみにコンカリーニョは2ndを少し大きくした感じで、抜群に落ち着きます(笑)
早速相内も客席ひな壇にイスを並べるお手伝いから合流、その後照明シュートの送り(照明卓を操作して照明の当たりを調整する人を手伝う)をしました。

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そして、この日はリハーサルが2作品。まずは赤谷チーム、続いて今井チーム。2作品のリハーサルを終え、札幌のプロデューサーである小室さんやリハーサルを見学に来られた関係者の皆様と晩御飯に行って情報交換!

翌日午前から残り2作品のリハーサルを再開。まずは坂本チーム、最後のリハが原田チーム。つつがなく4チームのリハが終了して、お客様を迎える準備に入ります。

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ご予約だけで100名を超えたと言う事で、開場前に急遽舞台前に1列増席されました。
嬉しいですね。予選でこの盛り上がり。是非、本戦にもこの賑わいを繋げたい限りです。

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熱気あふれる状況の中、静かに予選はスタート。
ここからは、相内の私見ですが、簡単に作品と俳優を紹介。(上演順)

坂本佑以(COLORE)「ひとみとじろうとみさこ」脚本:上田龍成(星くずロンリネス)×演出:太田真介
坂本作品はダンスパフォーマンスしながらの衣装チェンジ&転換でシーンや役を変えていくスタイル。若さが溢れてます。途中で着替えや小道具のアクシデントなどがありましたが、笑顔でリカバリー。舞台度胸を見せました。基本の構成が一緒なので、ワンパターンになってしまったのは残念。

赤谷翔次郎(AND)「3」脚本・演出:亀井健(AND)
赤谷君はかなりイカツい感じの男子ですが、笑うとちょっとカワいい雰囲気もあり不思議な魅力の持ち主です。そして、本番のテンションが前日のリハーサルとはまるで別物でした。コロコロと変わる表情と空気感が見事でした。まだ粗い部分も多かったのですが、一番可能性を感じました。

原田充子(Real I's Production)「なべ」協力:稲田桂(nargiless)
柔らかい雰囲気の中に、確かな芯を感じさせる素敵な女優さん。女性の日常を日記をひも解くように淡々としたリズムで演出。その時の印象を表す食材をナベに入れて煮込んでいく演出は面白かったですね。ただ、構成がストレートなので、内容の緩急を演技のみで支えなくてはいけないのが難しかったかもしれません。

今井香織「アフリカ産オスジロアゲハのメス」脚本・演出:イトウワカナ(intro)
作品の雰囲気から受けた印象もあるのですが、今井さんはコケティッシュな魅力で、可愛らしさの中に見え隠れする、不遜な態度や小さなワガママが良い意味で女優です。まるでセリフのあるコンテンポラリーダンスのような、動きとリズムが大変心地よく。お客さんを惹きつけられているのが客席の空気でハッキリとわかりました。作演出のアイディアとそれを具現化する女優のバランスが絶妙でした。

全作品の上演が終わって、お客様による投票をお願いしました。
審査自体は、審査員である、相内と札幌の小室プロデューサーによって行われますが、その参考としてお客様のご意見を伺いました。
投票結果は基本、僕たちの考えを支持してくれる内容でした。
今井チームは、僕たちの考えでも投票でも圧勝でした。作演出のイトウワカナは、榮田佳子「0141≒3088」で既に2ndシーズンセレクションに選ばれており、応募時点で受理すべきかどうか悩みましたが、セレクションは過去の中での選抜であり、札幌予選は未来への選抜であることから、別枠であるという判断で他の作品との勝負に委ねました。
作品で結果を残したのは、称賛されるべきことだと思います。
もう1作品をどれにするかは、正直なところ悩みました。最終的にこの後の伸びシロを期待して赤谷作品を選びました。

今回、初めて大阪以外の土地でINDEPENDENT参戦作品を公募、上演してみて、確信を持てたことがあります。INDEPENDENTを続けて来た10年は正しかったと言う事です。
札幌予選の4作品はいずれも、アイディアやコンセプトはきちんと組み立てられていて、俳優のスキルや魅力も決して低くはありませんでした。でも、俳優一人で作品を完全に立ち上げ、客席を惹きつけるという面では、まだ足りない要素が多いように感じました。
30分という決して短くない時間、観客を惹きつけ、飽きさせず、楽しませること、集中させることは決して簡単ではありません。それには、俳優だけの力ではなく、脚本や演出における起伏や緩急、仕掛け、加えて音響照明の演出効果など、あらゆる全ての演劇的要素が総動員され、意識的にコントロールされている必要があります。
これに自覚的でいるには、一人芝居を創った経験よりも、実は一人芝居を観ている経験が大切な気がしています。INDEPENDENTは、10年間それを切り開いてきました。
INDEPENDENTの10年の歴史は、魅力的な一人芝居を創ろうと果敢に挑戦と実験を繰り返してきた創り手たちの歴史です。称賛される作品と同時に死屍累々の歴史でもあります。
それを目撃してきた創り手たちが「では自分はこうやって挑戦する」と意識的に取り組んで来たからこそ、絶対の自信を持って選ぶことのできるセレクション作品達が産まれるのです。

札幌予選の舞台で、あるいは観客として客席で苦汁をなめたみなさん、そして一人芝居に挑戦しようと考えている全国の創り手の皆さん。とにかくたくさんの一人芝居に触れることから初めてみてはいかがでしょう?
「INDEPENDENT:2ndSeasonSelection / JAPAN TOUR」で上演される10作品は、少なくともあなたに大きな手掛かりやキッカケを与えられるようなバラエティに富んだ作品で構成されています。
ちょっと上から目線っぽくなってしまいましたが、110本以上の作品に直接関わり、間接的に関わった作品や(メジャーも含めて)観劇した作品を合わせると200本以上の一人芝居を触れて、信じていることをお話しました。
観客の皆様にはもちろん、是非、多くの創り手に見て欲しい「INDEPENDENT」全国ツアーです。
posted by アイウチ at 00:25| 大阪 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | INDEPENDENT:SSS | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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