2011年06月01日

福岡予選レポート

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5/21(土)に開催されたINDEPENDENT九州予選in福岡において、8月に開催される「INDEPENDENT:2ndSeasonSelection / JAPAN TOUR in 福岡」でセレクション作品4本と競演する2ユニットが決定いたしましたので、ご報告いたします。

[8月福岡本戦進出ユニット]
●大迫旭洋(不思議少年)「森田と林田」脚本・演出:大迫旭洋(不思議少年)
●白濱隆次(謎のモダン館)「時間切れを待ちながら」脚本・演出:白濱隆次(謎のモダン館)/演出:大坪文(謎のモダン館)


予選参加全作品のレベルがかなり高く、その激戦をくぐり抜けただけに8月のセレクション作品との競演が大変楽しみです。
この先は、予選会の様子をプロデューサー相内がレポートいたします。

予選会前日の5/20。AM10:00から会場のぽんプラザホールでは、FPAPのスタッフさんたちを中心に仕込みが始まりました。
大阪INDEPENDENTチームは、プロデューサー相内と舞台監督小野が新幹線で福岡に向い、照明の吊り込みが落ち着いた11:00頃に合流。早速舞台の仕込みにかかりました。

会場のぽんプラザホールは、その名の通り水道局のポンプが収容された建物の上に立つ公共の劇場です。JRの博多駅からも近いアクセスで、すぐ隣にキャナルシティという大阪で言うとなんばパークスみたいな複合商業施設もあり、便利で人通りの多い場所です。キャパも100席ほどで、他地域から福岡に初進出するにはベストだと思います。最近だと、TAKE IT EASY!「千年女優」が福岡公演で使用していますね。

僕は、割とぽんプラザに縁があり、テクニカルスタッフとして既に数公演の仕込みとバラシを経験していますが、今回は改めてINDEPENDENTをここに持って来るにあたってのベストを考えながら仕込み・バラシをしました。

仕込み日のリハーサルは、白濱チーム、中原チーム、夕食休憩をはさんで、酒瀬川チーム、羽山ショーチームの4団体と結構ハード。
リハーサルが終了して、翌日の進行についてFPAPのスタッフさんたちと打ち合わせののち、屋台へ軽く飲みに行って英気を養いました!ラーメン美味しかった!

翌日も朝一からリハーサル。江口チーム、大迫チームと2作品のリハを終えるともう直ぐ開場準備!
今回、札幌予選で、もっと本戦の時に上演されるセレクション作品を宣伝出来た方が良かったなと思った反省点と、転換の時間をスムーズに繋ぎたいということで、転換の時間には、福岡で上演されるセレクション作品のダイジェスト映像を上映しました。もちろん担当は僕です(笑)
客席の最後方で、作品を拝見し、インカムで進行の確認をしながら、映像を流しておりました。

5/21(土)13:30開場。審査員でもあるお客様たちが続々と集まって来ました。FPAPさんは、お客様に審査員であるという自覚を強く持って頂く為に「審査委嘱状」というステキな小道具までご用意されていました。ガチですね。

14:00。FPAPの高崎さんの企画趣旨説明からはじまり、ついに上演開始です。
ここからは、相内の私見ですが、簡単に作品と俳優を紹介。(上演順)

中原智香(劇団ぎゃ。)「クロッキー・モンスター」脚本・演出:中村雪絵(劇団ぎゃ。)
この作品は、2010年開催の「INDEPENDENT:10」上演作品のリファイン版です。魅力的な設定はそのままに大幅に改稿され、無駄な要素はそぎ落とされてとてもわかりやすく強い作品になっていたと思います。お客様の反応も良く、実は僕は選抜されるのではないか?と思ったのですが、一筋縄では行かなかったですね。

大迫旭洋(不思議少年)「森田と林田」脚本・演出:大迫旭洋(不思議少年)
構成がとても上手く、一人であることの設定が良く反映されている作品です。純粋に脚本がイイと思いました。演じられるのもご本人で、当たり前ですがスムーズに脚本の世界と演じ手がシンクロしています。瓜二つの二人が交錯する「世にも奇妙な物語」的作品ですが、後味の良い終わり方が絶妙のバランス感覚だったと思います。

江口隼人(劇団空中楼閣)「キネマおじさん」脚本:永松貴志(劇団空中楼閣)/演出:FALCON(劇団空中楼閣)
もう、純粋に面白くて。客席で僕も爆笑していました。6作品中、間違いなく客席を一番湧かせた作品です。どこまでが台本でどこからがアドリブなのかの境目がわからず、話芸としての完成度が半端ない!大阪の観客が審査員だったら、僕はこの作品が予選突破していても全くおかしくないと思います。少なくとも僕は大好きです。

酒瀬川真世(che carino!/che carina!)「DADAMORE ダダモレ」脚本・演出:酒瀬川真世(che carino!/che carina!)
とても立ち姿の奇麗な女優さんです。すっと引き込まれてしまいました。作品としてはコンテンポラリーダンス的な表現で、悪夢や情念?を表現するパートと、女性の部屋での日常のパートで描かれます。良い意味で、男性の女性に対する願望が打ち砕かれる女性像は、それでもとても魅力的です。観客目線で観た時には、少しダンスパートと日常芝居パートが乖離して見えたのかもしれません。

白濱隆次(謎のモダン館)「時間切れを待ちながら」脚本・演出:白濱隆次(謎のモダン館)/演出:大坪文(謎のモダン館)
純粋に俳優の力が圧倒的でしたね。役を複数演じ分ける、一人芝居としてはスタンダードな作品ですが、それだけに俳優の力が無いと成立しません。登場人物を変えながら事件の様相が徐々に明らかになるサスペンス的な構成もスタンダードですが、総合的な完成度で一歩抜け出た作品だと思います。

羽山ショー「坂道コスメティック」脚本・演出:村井善幸
主人公の女性がとてもキュートで共感を呼びます。働いている女性なら、誰もが何かしら彼女のセリフや行動に共感できるのではないかと思います。その部分がオーソドックスで核になっているからこそ、あとヒトひねりが欲しかったかもしれません。三つのイスを渡り歩いてシーンを展開する演出は良かったのですが、ここにワンポイント何かあるともっと良かったのかもしれません。

全作品の上演が終わり、FPAPの高崎さんから審査の方法についての説明が行われます。観客審査員は、一人2票ずつもっていて、必ず2票別の作品に投じなくてはいけません。1票だけの投票、あるいは2票同じ作品に投票すると無効票となるというルールで投票が行われました。客席から別室の投票箱に票を投じ客席に戻ってくるという、まるで選挙のような厳かな雰囲気で投票は進みました。

開票作業は、舞台上で実際に投票箱が開けられ、投票数及び不正投票がないかを確認しました。これには割と時間がかかるので、お客様には開票の不正が無いか見てもらいつつ、僕が夏の本戦のご紹介と宣伝をするという形になりました。

実際、どのくらいの時間がかかるか未知数だったので、僕は上手くトークの時間配分ができず、思いのほか話す事は早くに終わってしまい、新たな話題に入ったところで、開票が終わるという、ちょっと尻切れトンボでカッコ悪い感じになってしまいました…。反省。

開票の結果、最初にご紹介させていただいた2作品が選ばれました。
得票数には、かなり差もついていたのですが、僕の感覚からすると、作品の質の上での大きな開きは無かったように感じました。お客様の感性・好みの違いで、差が付いたのかな?というように思います。
どの作品も力作で、予選といえどもきちんと完成形に造りこんできたことは、企画者の一人として本当に感謝します。僕としては、このような形で予選を行えた事がとても大きな収穫でした。

INDEPENDENTとしては、夏のツアーでの福岡公演が本番・正念場となりますが、福岡ではこのご縁がキッカケとなって、一人芝居に挑戦する方、創る方・上演する方が増えて行ってくれたら良いなと思います。
レギュラーシーズンのINDEPENDENTは、毎年11月に開催されます。それに参戦するための公募制トライアルは毎年夏頃(今年は全国ツアーがあるので前倒し)にあります。挑戦の成果として全国の猛者と渡り合う場を常に用意しています。

その「目指される場所」をより豊かでシビアで、魅力的な場と出来るよう、僕はさらに精進していきたいと思います。福岡の予選では、INDEPENDENTの色々な可能性を感じることが出来ました。
FPAPの皆様、参戦していただいたユニットの皆様、ご来場頂いたお客様、感謝いたします。ありがとうございました。8月、夏にお会いしましょう!

posted by アイウチ at 22:01| 大阪 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | INDEPENDENT:SSS | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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