この一週間があまりにも濃すぎて、何から書いたものかとなかなか筆が進みません。割と文章はサクサクかける方なのに。
とにかく、不測の事態にも関わらず、出演者、スタッフみんなの努力と挑戦、そして日本中の皆さまからの応援により、沖縄公演を終える事ができた事をとても嬉しく思い、深く感謝しています。
リスクの少ない安易な道を選ばず、厳しい挑戦の道を選んで良かったと思う自分と同時に、本当にこの選択は間違っていないか?と厳しく責める自分が初日を開ける直前まではいました。
結果として、直接作品をご覧頂いた沖縄のお客さまの満足げな表情と暖かい拍手、終演後の俳優たちが興奮気味なお客さんたちに取り囲まれ交流する様子をみて、この選択は正しかったと自信を持つことができました。
しかし、この両方の自分が僕の中に同居する限り、僕は挑戦を続けていく事ができると確信してもいます。結論はいつも変わらず、より困難だけどステキな方を選ぶ!ですが。
あまりにもドラマチックで出来すぎた話のような事になってしまいましたので、務めてドライに経過をご報告・記録しておきたいと思います。まぁ思い出すと自然とウェットになってしまうんですが…
9/13(火)
今回のツアーは、毎週末公演し、週頭で次の公演の準備と積み替えを行う形で進んできました。間の日程が短い事もあり、沖縄公演用の資材は、この日朝からの買い出しとなりました。コーナンプロで単管パイプなどの資材を買い出し、トラスなど他の資材や音響・照明の多数の機材と共に積み込む。ハイエースが完全に満載になる。ツアーでは東京公演に続いて最大の積載量でした。DJ機材はあきらめ、iPadでDJできるツールを土壇場で導入。
その準備などでフェリーターミナル到着時間がギリギリとなりました。船の出港は23時ですが、手続きや積み込みで19:30までに到着しないといけなかったのです。
到着して真っ先に説明されたのが台風の事です。予測はしていましたが、あまりにも丁寧に再三説明するので、ちょっと危険だなというアンテナが立ちましたが、この時点で他の選択肢は無かったので同意して乗り込みます。
阪神沖縄航路のマルエーフェリーは小さな船なので、船内にレストランなどがありません。食事と飲み物は全て自販機なので、自由に使える給湯器と電車レンジで食べられるものを買い込みます。自販機にありそうなメジャー商品じゃない奴ですね。念の為一食多く買いましたが、結果全く足りませんでしたね(笑)
フェリーには20:30頃乗船しました。団体客とトラックの方が多く、4人部屋の二等寝台は空いていて、お一人様も僕だけだったので一部屋丸々あてがってくれました。これが最初の奇跡です。この一部屋と電源が無ければ不可能だった事がたくさんありました。
乗船して先ずは晩御飯。昼間は買い出しや積み込み、制作的準備で何も口にしていなかったので、普段の僕としては早い時間。買い出したコンビニの酢豚弁当。これがフェリーでは最後の生の食事となります。
この晩は、嫌な予感に備えて、万一到着時間が遅れて仕込みに支障が出そうな場合の対策を考えながら眠りにつきました。
(続く)
2011年09月21日
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